『一人で挑むイノシシ猟』
9/18に山と渓谷社から発売された『狩猟生活VOL.5』で『一人で挑むイノシシ猟』という記事にしていただきました。
記事を書いてくださったのはブログ『山のくじらを獲りたくて』の武重さんです。
『狩猟生活VOL.5』は春に出る予定でしたが、発行元だった地球丸が倒産。
楽しみにしていただけに、知らせを聞いたときはリアルに膝から崩れ落ちました……。
なので、山と渓谷社からの復活を聞いたときは跳び上がって喜びましたよ。
こうして記事を目にすることができたこともですが、好きな雑誌なので復活してくれて嬉しい。
ちなみに取材は千葉で二日間行われました。
やまくじ狩猟サロンの放送を僕の家でやったときです。
まぁ取材中も色々なドラマがありました。
初日、山に入って20分ほどで立派なツノのオスジカを獲るチャンスが訪れたのですが、やまくじプロデューサーの「イノシシ狙いだぞー?」というお言葉を思い出し、ぐっと我慢。悠々と去るシカのネックを狙いながらお別れ。
その後もなかなかイノシシに出会えず、ただの登山になりかけたとき……。
後ろを歩いてた武重さんが何かの足音に気づき、立ち止まりました。音の主を探すと、僕らの少し下をイノシシが追ってくるような形で現れたのです。
「これで獲れたらもってるよね~」なんて言ってたら本命登場です。いつも以上にドキドキしながらスコープで狙うも、地形がとても微妙。
もう少し見える位置に来い!って待ってたら……
そのまま行っちゃいました。
結局、取材中のイノシシチャンスはそれだけでした。
二日目は狩猟生活の編集長も加わって三人で山へ行きましたが、本降りの雨に打たれたり、シカも撃ってみたけど外したりと試される僕。
あらゆる可能性に賭けてみましたけど、二日間とも何も獲れませんでした。
やはり自然が相手なので仕方が無いかもしれませんが……ちょっと悔しい。
いつものようにやれてるようで、やれてなかったり。
けもの道の取材中に結果を出したリロ氏は流石としか言いようがないです。
それでも獲れなかったことは置いといて、二日間の同行取材はとても有意義な時間でした。
めちゃんこ楽しかった!
同じ忍び猟をするハンター同士ですが、共通点もあれば、違う点もある。
例えば僕は尾根をよく歩きますが、武重さんは中腹をトラバースしていく方法が多いそうで。猟場の地形が険しく歩きにくそうという先入観から、トラバースする気が端からありませんでしたが、やってみると案外歩けるところがあるものだと知ることができました。
ああでもない、こうでもないと意見を出し合ったり、時にはくだらない話をしつつの二日間でしたが良い経験と思い出に。
あと、武重さんの狩猟スキルが取材に活かされていたのはもちろんですが、気遣いがありがたかった。適度な距離を保ち、僕が止まると静かに違和感なく止まってくれるので、こちらから合図を送る必要がないんです。音を立てないように自分の足元を見つつ、僕の挙動も見ないといけない。とても大変だったと思います。
おかげ様で取材中、武重さんの存在がほとんど気になりませんでした。
あまりにも気にならなすぎて途中置いてっちゃったくらい。
置いてけぼりにされても動じないのも流石でした。
記事にしてもらって思うこと
僕が狩猟を始めたときは入れてくれる猟隊も見つからず、身近に教えてくれる人もおらずでなかなか苦労したのです。教えてくれる人もいないので、山を歩いて経験を積んで獲り方を学びました。
「諦めず、試行錯誤すれば一人でも、犬がいなくても、イノシシは獲れる。」
「犬無しじゃ絶対無理」と言われても諦め切れず、2年目でようやく初イノシシが獲れました。このときに僕と同じような境遇の人へヒントになる情報の発信ができればという思いもあって、Twitterの狩猟アカウントを作りました。
(Twitter界隈にはサクッとイノシシを獲る忍び猟ハンターがゴロゴロいることをこの時は知る由もなし)
実はこうしてメディアなり何なりに取り上げてもらうことは漠然とした一つの目標でした。何かしらの媒体で紹介されれば、とりあえず「頑張った」と思えるかなぁと。
なので、ゴールというわけではないですが、その時の思いと、今までの努力が報われたような気持ちです。
今は完全にただ楽しんでるだけのアカウントですが(笑)
もし記事を読んでワクワクしたり、忍び猟に興味を持っていただけたならば、何かしら貢献できたようで僕も嬉しいです。
本当に素晴らしい記事にしていただきました。
一つの節目を迎えた?ような気持ちで、また新しい目標に向かってマイペースで進みたいと思います。
今後ともよろしくお願いします!