諏訪大社で鹿食免を頂いてきました

本州でも早い所だと、狩猟解禁になりましたね。Twitterのタイムライン上で楽しそうな話を読んでると、とても羨ましいです。解禁が待ち遠しい!

少し間が空きましたが、10月の後半、僕は旅行に出掛けてました。行先は南の島、沖縄です。3泊4日の旅。

実は人生初の沖縄旅行でとても楽しみにしてました。美味しい食べ物に、青い海でのシュノーケリング…。楽しい南国を味わうハズでした。

が、タイミングの悪いことに台風21号が直撃…。前日の夜には欠便が決まってしまいましたが、飛行機の飛ぶ予定だった時間には、台風一過ですっかり清々しい程の晴天。

頼みの綱の振替便も翌日の夕方になるとかで、一日の宿代と有給休暇を無駄にしてしまうくらいならと、泣く泣く諦めました。

晴れ渡る空を恨めしく思いながら、少し不貞寝した後、代替案の旅行先を考えることに。

ちょうどTwitterで諏訪大社の「鹿食免」が話題に上がっていましたので、どうせ行くなら目的がある方がいいだろうということになり、とりあえず諏訪に向かうことにしました。
諏訪から先はノープラン。まさに行き当たりばったり。

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鹿食免とは

諏訪大社は全国に約25,000ある諏訪神社の総本社だそうです。僕の家の近くにも諏訪神社があります。

「鹿食免」ですが、殺生が罪悪とされた時代に免罪符のような形で諏訪大社から授かったようです。生きる為に鹿獲っていいよというお赦しです。

諏訪大社に行くのは今回で三度目。以前は狩猟を始める前の参拝だったので「狩猟の神様が祀られている」と聞いても「ふ~ん」という感じで特に興味も湧かなかったのです。
でもハンターとなった今、そのご利益に是非あやかりたい!
なんだか都合の良い感じもしなくもないですが…。

昼過ぎに出発したので、諏訪市に着いた頃には日も落ちていました。ホテルにチェックイン後、付近の居酒屋で台風への愚痴を店員さんにこぼし、ちょっとスッキリして迎えた翌朝。

諏訪大社に到着

諏訪大社は上社本宮、上社前宮、下社春宮、下社秋宮と4社ありますが、鹿食免を扱っているのは上社本宮です。

(4社とも扱っているとご指摘を頂きました。ありがとうございます。)

数年前に比べ、神社仏閣に興味を持つようになったこともありますが、狩猟をやってる今、以前に増して厳かに感じられるます。現金な野郎ですみません。

鳥居をくぐると左手に見えるのが本宮一之御柱です。15トン程の重量があるそうで。

中央の石階段を上がればお目当ての授与所がありますが、せっかく来たのでぐるりと回ります。

大きさの比較になる物がないのでわかりにくいですが、とても大きな太鼓です。太鼓の革はなんと一枚革。牛の革だそうです。

これもまた比較が無いのでわかりにくいですが、こちらもすごく大きな欅の木です。樹齢1000年だとか。
隣にあるのが本宮二之御柱。朝霧が立ち込めているように見えますが、焚火の煙だったりします。

広角レンズを持って行かなかったことを少し後悔。

出早社と石灯籠。ずらっと並ぶ石灯籠が見えるこのアングルが好きですが、何度やっても上手く撮れません…。”SHOT”という行為は基本的に苦手かも…。

で、授かりました鹿食免。

拝殿の写真はどうした!ってツッコミは無しで…。「わーい!鹿食免ゲットだぜ!」ですっかり忘れてしまいました。まだまだブログをやってる、という意識が足らないようです…。
前回撮った写真をしれっと使おうかとPCフォルダ内を探したのですが、見つからない。消しちゃったみたいです。無念。

とりあえずの目的は果たしたので、諏訪を後にして日本海を目指します。

行き当たりばったりの旅はその後、黒部渓谷でトロッコ列車に乗ったり、ヒスイ海岸でヒスイ探しをしたり、長野のでっかいコロッケに感動したりと無計画に出発した割に楽しめたと思います。
沖縄に行けなかったのは残念でしたが、いい旅行になりました。特にヒスイ探しは、新たな自分の扉を開いたような気がしてなりません。

帰宅後、旅の話に花を咲かせつつ、お土産のおやきを頬張っている時に、「何か忘れてる気がする…。」と、そこでようやく鹿食免の中身を見てないことを思い出しました。

鹿食免の中身

こちらが中身です。お札が「鹿食免」、お箸が「鹿食箸」。諏訪の人達は、この鹿食免で生きる為に狩猟をし、鹿食箸で獣肉を食べること許されたと。

裏にはこんなことが書いてあります。

クリックで拡大できます

生きる為の狩猟、僕がやる趣味の狩猟。
同じ狩猟という行為ですけど、何だか重みが違いますね。一つの命を獲って食べるということに、変わりはないのですが。

生きる為に獲物を獲るということは、今の日本ではなかなか考えられないですし(獣害と戦ってる人達はまた違うのでしょうけど)。

共通するのは狩猟免許やら狩猟税やらでお上に許可貰ってるいることでしょうか。

当時の人達にとっての、「鹿食免」の有難みを僕は知ることが出来ないでしょうが、当前のように食べ物のある、豊かな時代に生まれたことを感謝する気持ちになりました。

こちらの「鹿食免」は諏訪大社の上社本宮にて初穂料1000円で授けていただけます。