ロシアのすごいヤツ!AS-companyのスラッグ(実射編)

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※記事修正のお知らせ(2020/3/29)

【ホワイトメタル2種】非鉛弾頭のテストという記事にも書いたとおり、「SVAROG」のモールドではなく「AS-Company」というメーカーのものです。

タイトル、見出し、および本文を訂正してあります(2020/3/29)

混乱を招いてしまい申し訳ありませんでした。


 

前回の「ロシアのすごいヤツ!AS-companyのスラッグ(製作編)」に続き、いよいよ実射編です。まずは第一回目の結果から。

赤丸ターゲットは直径1インチ、約2.5㎝です


実射一回目

第1回目で作った弾です

  • Commanderワッヅ 25gr
  • Commanderワッヅ 20gr
  • CLAYBUSTERワッヅ 25gr

25gr  Commanderワッヅ ライフルドチョーク

まずは手探りとして25grで詰めた弾ですが…、いきなり良い感じです!

もうちょっと纏まって欲しいところですが、そもそも狩猟用として詰めた弾なのでこんなもんで良いのです。

むしろ大成功。とりあえず一安心。


25gr Commanderワッヅ 平筒チョーク

今度は同じ薬量で平筒チョークで試射。うーん無いな…。

というか、ここまで顕著にライフルドチョークと差が出たのは初めてです。今までは効いてる気がする程度でした。

こいつはもしかして…!ひょっとするとひょっとするのか…?


25gr CLAYBUSTERワッヅ ライフルドチョーク

多分平筒チョークはダメだろうとライフルドチョークに交換し、今度はCLAYBUSTERワッヅを試射。

悪くは無さそうですが、Commanderワッヅのぴったり感との差が出たような感じ。


20gr Commanderワッヅ ライフルドチョーク

射撃用も作ってみようと、ちょっと薬量減らしてみたのがこの弾だったんですが…。

ハンドロード始めて、初めて5発ワンホールでました。

こいつは驚いた!まさかの射撃にも使える弾頭…?しかもいきなり出ちゃう?

この日はお試しのつもりだった、というかまだ弾頭作りに慣れてなくて量産できず、これで撃ち終わり。


実射2回目

数日あけて実射2回目を行いました。今回の弾はCommanderワッヅ、薬量は20grと25grで作成です。

今回はMagnetoSpeed Sporterを使っての弾速の測定もしてみました。

20gr 50m 10発

あ、やっぱりすごい、この弾頭。八発同痕です。外れた2発は完全に射手である僕のミスです…。撃った瞬間やらかしたと思いました。この時もう少し気をつけて撃っていれば10発ワンホールという夢も叶ったんですが…。

まぁやらかしてしまったものはしょうが無い…。続いて100メートル

20gr 100m

ゼロイン用の弾も用意するべきだったかもしれませんが、そんなことはすっかり忘れてました。

10発あるので、とりあえず3発。スコープは50mで大体合わせてありますが、40㎝ほど下に着弾しました。

そのままホールドオーバーで7発撃ちました。

100mも悪く無さそう。弾速は平均1340FPS。「レッドバードの20番を撃ち比べ」で測定した、旧レッドバードのターゲットより若干遅いです。

25gr 100m

続いて25grも10発。こっちは1発目が的紙下部に当たったのでそのままホールドオーバーで9発撃ちました。

狙点から25㎝下に着弾です。こちらは平均1550FPS。旧レッドバードのフィールドロードと同じくらいですね。

20grに比べると若干散りましたが、100mで手のひらサイズで収まります。これなら狩猟でも期待できそう。

そして実射3回目…

そして3回目の実射です。距離は50m。

今回撃った弾は

  • 薬量20gr×10発
  • 薬量21gr×10発
  • 薬量25gr×10発
  • 薬量27gr×10発

20gr×10発 50m

まずは前回好成績だった20grから。とりあえずゼロインで3発。今日も絶好調です。

サイトも合わせて、いざ。

あっさり10発・1ホール達成…!!

いやー、びっくりです。下手くそな腕のせいで苦労するかと思ったんですが、拍子抜けするほどあっさり達成。

もうこれで今日の目的は果たしたので、あとは消化試合かと思ったのですが…

21gr×10発 50m

お試しで作った21gr、コイツの方が20grより纏まりました。20grゼロインでそのまま。

5㎝の円内に10発CTCは3.5㎝くらいです。

信じられますか?僕は信じられませんでした(笑)

なので的に着弾する様子を動画撮影してみました。

5発目までは穴が開く様子がわかるのですが、それ以降はほとんど変わりません。

とりあえず5発目以降、的外に飛んでいってるということも無さそうです。

25gr×5発、27gr×5発 50m

前回狩猟用では50mを撃ってなかったのでお試しです。20grゼロインで撃ったら右下に集弾。こちらもワンホールになってますが、5発ずつの混合です。25grを5発撃った後、適当に「G1」と丸で囲ったらその中に27grが着弾してしまいました…。

なんで5発ずつしか撃ってないのか思われるかもしれませんが、21grの結果に満足してなんか飽きちゃって…。

狩猟用は試射の前に5発ずつ立射で遊んでしまいました。

右下に集弾するなぁとか思いながら撃ってたんですが、せめて試射やってから遊ぶべきでした。

この画像は弾が良くても腕が悪いとどうにもならないという良い例ですね!

…精進します…。

AS-company :Control Expansion Slugまとめ

結果からもわかるとおり、

「AS-company」のモールドは素晴らしいものでした。

僕のMSS-20(チョーク交換式銃身)「ライフルドチョーク」と相性が抜群に良いようです。

これがどれだけ嬉しかったことか…。チョーク交換式は初期型に比べ精度が劣ると言われ続け実際他人と比べてみるとなんだか散ってるような気がする…。あげくの果てに最新モデルはまたチョーク無しの銃身に戻り、交換式はなかったことに。

チョーク交換式銃身のMSS-20を買うという人がいれば全力で止めてましたが、これからはお薦めしたい。

SVAROG「AS-company」のモールドを使ってハンドロードするならアリだと!

本当に先っちょ切らなくて良かった。

これで当たらない言い訳がより無くなったわけですが、それはそれで銃を信じて、練習すれば良いだけなのです。

銃が悪いのか自分の腕が悪いのか、疑心暗鬼になりながら撃つより全然マシだと思います。

今回の弾のレシピ

最後に今回の弾のレシピを公開しておきます。

元ネタのモールドもTwitterで教えていただいたものですし、還元するというワケでは無いですがそんな感じで。

新たな弾職人が現れ、情報提供してくれることに期待もしてみたり。

同じようにチョーク交換式銃身のMSS-20でお悩みの方(ニッチですが)の助けになれば。

  • 雷管「FEDERAL・209A」
  • 火薬「HODGDON・LONGSHOT」”21gr
  • 嵩上げ用ワッヅ「Waxed Hard Card 10mm」
  • 弾頭取り付けワッヅ「B&P Commander 20 」
  • 薬莢「レミントン・RXP ライフルドスラッグ」

以上の構成です。

一発あたりのコストはざっと計算したら約80円でした。僕は貰い物の鉛を使っているので今のところ激安です。

イニシャルコストはかかりますが、ランニングコストがそこそこ安いのもハンドロードの魅力ですね。

手間は増えますが、当たる弾への儀式だと思えばへっちゃらです。

交換式銃身でないMSS-20やハーフライフルの銃で撃ったらどうなるのか。とても気になるので、もしどなたか試されたら結果の方を教えていただけたらと思います。

この弾で今期果たして獲物が獲れるのか?猟期が待ち遠しいです。

その前に狩猟用装弾を完成させなければ…。