山梨県に単独猟遠征その①

山梨県へ狩猟遠征

今年は2年振りに山梨県で狩猟者登録をしました。
僕が初めて四つ足を獲ったのは2年前の山梨県。狩猟というものをよくわかってない、ド新人の僕が、知人で唯一狩猟経験者の自衛隊時代の同期を頼って行ったときのことです。

頼って行ったものの、同期もシカを獲った経験があるとはいえ、まだまだド素人だったその頃。

ド素人と、ド素人に毛が生えたくらいの二人で、あーでもない、こーでもないと話ながら山を巡ったことが、昨日のことのように思い出せます。
何としても獲りたい僕は、同期をあっちこっち引きずり回し、あきれた同期に放置プレイされた時に初めてシカを獲りました。

「この辺適当に回ってろし!」と放り出されて獲れた初めてのシカ。いうならば半単独忍び猟。

初めてのシカが獲れてとても嬉しかったのですが、「獲った」ではなく「獲れた」という感じがずっとありました。

今期、山梨県で登録をしたのは自分の成長を確かめる為。初めてシカを獲った地域で、自分の今までの経験が昔に比べてどう活かされるか。果たして結果にコミットできるのか。そんな気分で遠征してきました。

遠征1日目

山梨県に行く予定の前日にまさかの大雪、台風の件といい、ここ最近の僕は気候に恵まれているようです。夜明け前に出発する予定でしたが、大事を取って昼過ぎに出発。途中、多少の渋滞はあったものの、すんなりと山梨県に。

インターを降りて、同期に連絡すると先に山へ入ってるとのこと。送られてくるのは座標のみ。当然知らない林道。

で、指定された山に到着するも同期の車は見当たらず。見落としたかな?と思いながら、辺りを見渡すも足跡もありません。

同期に「着いたけど、ここであってんのか?」とメッセージを送るも返事なし。こやつめ。

くそ寒い中、ただ立ってるだけなんて出来る性分でもありません。とりあえず辺りを散策するつもりでスパイク長靴に履き替えました。

軽アイゼンは同期に借りる予定になっていましたので、当然手元にありません。雪山でスパイク長靴がどれだけ通用するか、ちょっと試したかったのもありますが。

なので、あまり無茶をしないで済む範囲で散策してみました。「意外といけるな」と思ったら、緩めの下り斜面で転倒。とりあえず今回の遠征で使うことはない、ということになりました。

一通り回って車まで戻ったところで、同期からの返信が来ました。

「その座標適当だよー。その手前の道を奥に進においで」

はっはっは、こやつめ!

指定通りに道を進むと、目の前に見覚えのある車が現れました。新雪の上に続く足跡。隣にはシカの足跡。

お、この足跡追ってるのかな?と隣に続く同期の足跡を追ってみます。雪上の足跡は誰でも追えるものですが、こういうのも楽しいですね。足跡から、何を考えたとか少し見えてきます。

例えば、障害物の無い斜面で引き返したりしていると、滑り易かったのかなとか。シカの足跡が交差してる場所で、右へ左へと移動していると、どっちを追うか迷ってるなとか。
些細なことだけど、謎解きみたいで面白いです。本人に確認したら答え合わせできますし。

同期が谷をトラバースしているところまで追いましたが、これ以上はスパイク長靴で進むのは困難と判断。下山して同期が戻ってくるのを待つことにしました。
引き返す前にとりあえず装備の点検。そこで買ったばかりのおNEWのナイフがないことに気付きます。

このおNEWのナイフ、今猟期にどこかで行方不明になったナイフの代わりに買った物です。下ろし立てです。流石に一回も使ってないのに紛失するのは痛い。

思い当たるのはすっ転んだ場所。同期にナイフを落としたこと、探しに戻ることをメッセージで送り、急いで来た道を戻りました。

あそこだ、あそこしかない、絶対あそこにある!と自分に言い聞かせながら歩きます。オチ的にはつまらないかもしれませんが、ちゃんと転んだところにありました。

後から考えても、今回の遠征で一番嬉しかった出来事かもしれません。山の神に奉納するのはちょっと早い。

それにしても、多分便利な機能としてこんな構造になってるのかもしれませんが、狩猟では落としやすいかも。

そんな感じで下山したら、ちょうど同期も下りてきたようです。が、どうも様子がおかしい。ハンターらしき二人に何か尋ねられてる様子。

恐る恐る話しかけたところ、事情が判明。

どうやらこの近辺で、日没後に発砲している人物がいるそうです。警察に通報があったらしく、猟友会の方も見回りしているそうで。
しかも日没直後とかではなく、ドップリ日が暮れてから発砲・即離脱しているらしい。

ご協力をということで、狩猟者登録と車のナンバーを控えられました。こちらは何もやましいことはないので構わないのですが、聞く方も聞かれる方も、あまり気分の良いものではないかと。
幸いにも地元民である同期と一緒だったので、疑われることもなかったようです。
しばらくこちらに居ることを告げ、怪しい車を見つけたら知らせる、というかたちでも協力することに。

結局初日は獲物に出会うこともなく、ナイフを落として右往左往しただけで終わりました。

遠征2日目

翌日。とりあえず、一人で前日の猟場に行ってみることにしました。

前夜に同期の予定を聞いたところ、予定が入りまくりで結局一緒に出猟できるのは最終日ということが判明。

いや、いいんですけどね。どうせ一人でも出猟しますし。

とはいえ、山梨に来る前に予定は合わしたハズだよね?うん?

ちょっと釈然としませんが、夜明け前に出猟。日の出直後から山を歩き始めました。

途中までは、前日に同期が歩いた足跡を追って歩きます。あとは本能赴くままに。というのも同期も前日は時間が無くて、山の中腹辺りで引き返してたんです。

同期の足跡を追いながら歩いていると、足元からヤマドリが飛び出しました。

「なんだ~メスか~…」と思ったところで、ハッとしました。ヤマドリっていつも番いでいるイメージ。
その瞬間バタバタと飛び出すオス。銃を向けてみるものの弾は入ってませんので、そのままお見送り。

ハンターあるあるのようですが、ヤマドリと出会うときはいつもタイミングが悪い…。

しばらく歩くと、同期が引き返したと思われる場所に到着。何故かイノシシが荒らしたかのように雪が掘り返されてます。

「はは~ん、ここで何か落としたな?」

類は友を呼ぶのです。後ほど確認したら金具を落としただのなんだの言ってました。

さて、ここまでは同期に道案内してもらったようなもの。ここからのルートは自分で決めなければ。

僕は広島のそこそこ山間部の出身なので雪には割と慣れていますが、軽アイゼンを着けて雪山を登るのは初体験です。
しかも知らない山なので、バックパックにはそれなりの準備をしました。

ロープ一式、カラビナ類、応急処置セット、ゴアテックスポンチョ、エスケープヴィヴィ、非常食、水、ライト類とカイロを数枚に解体道具セット等々。
ハンティングというより、ちょっとした登山装備です。

誰の足跡もない雪山を登るのは、冒険をしているようで楽しいですね。ウキウキで登ってました。途中でシカの足跡が少ないことに気付きましたけど、気が付いたら山頂に辿り着くことしか考えてませんでした。そして登頂。三脚忘れてスマホを雪にぶっ刺して記念撮影。

さて、目的?は果たしたのでハンティングに戻ります。登山途中に散見された足跡は、どうも南の方へ向かっている様子。とりあえず稜線伝いに南へ移動してみます。
稜線付近にある足跡を確認しながら歩いていると、様子の違う足跡が。

イノシシ…?しかも結構大きい。標高1500m程の山ですが、イノシシという生き物はもっと低い場所に居るもんだと思っていたのでびっくりです。こんな山頂付近にも居るもんなんですね。
こいつは北へ移動していましたが、戻るのも面倒なので無視。

南側の小ピークに到着。これより先に進むと、ちょっと車まで戻るのが遠くなりそうなのでその辺の尾根を下ってみます。

中腹辺りで少し平坦な場所に出ました。ちょっくら休憩と腰を下ろして水分補給。

陽の当たる斜面をボケーっと眺めていると、視界の端で何かが動いた気がしました。ヒヨドリが何羽か飛んでましたので、どうせ鳥だろうと思っていましたが…。

しばらくして、突如ドっという音と共に雄鹿が走り始めました。目の前、20メートル程の距離から突然現れたシカ。

突然のことにいつもながら慌てて弾を装填しようとしたら、ジャムってしまいました。しかも変に挟まってしまいなかなか抜けません。

必死に弾を抜こうとしながら、横目でシカを追うと悠々と移動してらっしゃる…。ようやく抜けて装填し直し、狙いをつけて発砲しましたが、外れ。

ジャムって慌てふためく動画がこちらです。

動画を後から確認してみたら、どうやらシカは最初からそこに居た様子。寝ていたようですが、途中から起き上がり木化けしていたみたいです。

何かが動いた気がしたのは、シカが立ち上がった時のようですね。

これが今回の初接触でしたが、なんとも間抜けなことになってしまいました。結局この日はその後に出会うことはありませんでした。

今回の遠征はなるべく動画を撮ろうとそれなりに準備してきたつもりでしたが、予備のメモリーカードを忘れてしまうという失態。その都度、管理するのも面倒なので以後動画を撮影することもなく…。

とりあえず獲物に出会えて良かったと安堵しましたが、この日以降はこんなもんじゃないというのは想像もつかず。

そして嫌な程痛感する射撃の下手さ…。

次回に続きます。











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