【閲覧注意】上下二連と忍び猟

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今猟期は波乱の幕開け?

毎年猟期が始まる直前はソワソワして落ち着きがなくなる僕ですが、今年は別の理由でソワソワしていました。妻の出産予定日が近づいていたからです。
おまけに初猟日は勤務明け&体調を崩してしまい、寝込むハメに……。

とりあえず17日に今期から狩猟を始めるお友達と鴨猟に行く約束をしていたのですが、まさかの夜中に妻が破水。予定日より4週も早い。
12月に入ったぐらいかな?なんて呑気に考えていたものですから、大慌て。

あれよあれよいう間に生まれて来た我が子。
切迫早産で入院したりで、冷や冷やしましたが無事生まれてくれて良かった。

出産に立ち会い、狩猟を通じて思うことも多々あったりしましたが、そのあたりのことをまた別の機会に記事にでもしたいなと思います。

さて、そんな人生の一大イベントがありまして。今猟期、好き勝手に猟に行けるのは妻が里帰りしている年内中ではないかという厳しい現実が。

初出猟は下見を兼ねて

これは行けるときに行っておかねば!と、娘が生まれた2日後の19日に山の下見も兼ねて出猟しました。

本来であれば解禁日までに下見を終わらせておくべきですが、最近仕事も忙しいのでなかなか行く機会を作ることができませんでした。

一番気になっていたのは台風の影響。猟場の高台に立つと一目瞭然。地形が変わっているのが遠目でもわかります。

地形が変わったせいか、シカの寝屋も変わってしまったようです。去年散々見た場所でも出会うことがありませんでした。鳴き声すらしない。

それでも、昨年イノシシを獲ったあたりでイノシシ御一行に遭遇。
気付かれなかった2頭目に発砲しましたが、ガク引きで外してしまいました。

ちなみにイノシシ御一行の先頭が金色のような毛色をしていました。アルビノではないかと思うのですが、ああいうのは判断できないから撃てませんね。ブヒブヒ鳴いて見た目もイノシシですけど……。

この日の反省は多々あったのですが、取り上げるなら耳栓の重要性でしょうか。
前猟期までは猟場でMSS-20発砲するとき、特に耳の保護はしていませんでした。

それがマズルブレーキを装着したことによって、衝撃波がもろに左耳に当たり、一時的にですが耳が聞こえにくくなってしまいました。
前にも耳の保護については考えましたが、GSP-15が壊れたこともあり新たな対策を検討しています。こちらもいずれ記事にしたいと思います。

猟場での耳の保護

2017年10月11日

あとはオークリーのサングラスを山に奉納したことでしょうかね……。
高台に忘れて取りに戻ったらなくなっていました。人が来たとは考えにくいので恐らくカラス。カラス許すまじ。

出会う獲物との距離が近い

別の日に共猟で犬無し巻狩りもやってみました。いつもの勢子役で忍び猟をやるだけなんですが、忍び足スキルが高くなったのか、どういうわけか出会う獲物が数m〜20m以内の近距離なんです。この時のMSS-20はランニングターゲット仕様のままで、6−24倍スコープが乗ってます。寝屋襲撃を重点に置いてるので当然と言えば当然なのですが、近距離にはめっぽう弱い仕様。

撃つに撃てない状況が続いて、さすがにやり方を変えねばとスコープをリューポルドの2−7に載せ替えたその日の晩。ふと同じロッカー内のミロク2700MCが目に入りました。

持って行く予定の鴨猟に行けなくて、今期の出番はいつになることやら……と思ってましたが……。手に取ったときにその軽さに驚きました。

MSS-20の重量が5.2kgに対して2700MCが3kgちょい。握把を片手で握ってブンブン振り回せるほど軽いです。ジャギ様できます。

あれ、これ山歩きに最高なんじゃ……。

MSS-20もM870も筋トレ器具だと思って扱ってきて、重さなんてさほど気にしたこともなかったのでこんなに違いを感じるとは思いもせず。

こうなると山に持って行ってみたくもなります。
外したイノシシでなんかお腹いっぱいになってしまって猟欲が湧いてこなかったのですが、なんだかやる気が出てきました。

近距離のシチュエーションが多いなら、オープンサイトのほうが有利なのは間違いない。もちろん、このままMSS-20にこだわって猟をするのもアリですが、下手すると今猟期ボウズなんてことも。安くないお金を払ってるんだもの、それだけはなるべく避けたい。

薄塗りだったTru-Oilをしっかり塗って、ひん曲がっていたスイベルも交換してスリングを装着。

弾以外の準備が整いました。

僕はこの銃でスラッグを撃ったことがありません。そしてこの銃でスラッグを撃つ気になれないのです。撃ったところで壊れはしないでしょうけど、なんだか気がすすまないのです。

スラッグがダメとなると、大粒散弾であるバックショットを選択することになります。

バックショットは危険なのか

大粒散弾については自粛要請されたり、大日本猟友会では使用禁止だとか色々言われてますが、法的に禁止されているものではありません。
色々意見はあるでしょうが、使う人次第で危険度も違うと思います。

スラッグ以上にバックストップと矢先の確認は必要だともちろん思いますが、そもそもガサドンした人がバックショットを使用していて、その命中率と殺傷能力故に重大事故に繋がってるのが大半な気がしてならないです……。
使用禁止でも根本的解決にはならないような。

あと、個人的には犬を使った巻狩りでの使用もお勧めしません。獲物に絡んだ犬に当たったという話もちらほら聞きます。使うつもりでなくてもスラッグ弾と間違えて装填してしまう恐れもありますし、持って行かないのが吉かと。

一部では使用禁止と言われるものを正当化して使うのは気が引けなくもないですが、僕の行く猟場と運用方法なら問題ないと判断しました。これまで通り、矢先の確認を徹底して運用していきます。

単独忍び猟2回目

出猟時間12:10〜18:00
天候晴れ
最低気温/最高気温9.4/-0.4
最多風向/平均風速北 2.3m/s
使用銃ミロク2700MC

前日降っていた雨も上がり、朝は冬らしい冷え込み。厚着しようか悩んだけど、結局MILLETのドライナミックメッシュの上にパーカー、ベストという組み合わせに。結果的にはちょうど良かった。

まずは初猟と同じ山へ。最奥のシカの寝屋を目指しますが、あわよくばイノシシも狙いたいところ。

初めて猟場に持ち出す2700MC。しっくりくる持ち方を探しながらの移動です。本当に軽い。片手で持っても全然平気。

陽気な天気に鉄砲の取り回しも想像以上に良くて、上機嫌で尾根を歩いていると、奇跡が起こりました。

なんと無くしたサングラスが落ちてるじゃないですか!思わず変な声でましたよ。前回歩いてない場所です。泥まみれにはなってますが、見た感じ傷もないです。

山の神様ありがとうございます!!

いやはや、最高な気分です。これだけで今回の出猟は価値がありました。
もう帰ろうかと思ったくらいです。

1頭目

そこから数分も歩かないうちに、SLLSをしていると左後方から足音。振り返るとこちらに向かってくるシカが目に入りました。7mもないくらいです。

SLLSについては下記記事参照

【単独猟】11月21日【閲覧大丈夫】

2017年11月26日

尾根に登り切るか切らないかくらいの位置で僕の存在に気付いたのか、急激に進路を変えましたが、照星はシカのネックを捉えています。

一発撃って当たったのは確信したのですが、即倒ではない。急いで駆け寄り止め刺しを入れました。

今期の初獲物は子鹿でした。近くに沢もないので、ささっと解体道具セットを取りに戻り、解体。
車まで戻る途中にイノシシにも遭遇しましたが、こちらはさっさと藪に逃げられ銃を構えるので精一杯でした。

車に戻り水分補給した後、日没までまだ時間もあるので、前猟期に何度かチャレンジした別の山の寝屋へ行ってみることに。

2頭目と3頭目

ここの山は寝屋の位置はわかっているのですが、アプローチが難しく、いつも気付かれてしまっていました。前猟期もほぼ毎回シカに出会いましたが、結局獲ることが出来ず。

以前、共猟で猟友がシカを2頭獲った場所です。

犬無しグループ猟※閲覧注意

2018年3月20日

バックショットはこの山での使用を想定してのことです。前猟期、寝屋まで接近したものの、木化けしたシカを発見できず、何度も近距離で逃げられました。
スコープが付いていると厳しい距離でも、この銃なら動き始めたところで捉えられるはず……。

注意深く尾根を歩いていると、前方に地面からぴょこっと角が生えているのを発見。双眼鏡で確認するまでもなく鹿だとわかりました。距離20m程度。数頭が近くで寝ているのが確認できます。

弾を装填し、狙いやすい手前の雄鹿の頭にゆっくりと照準を合わせ、引き金を引く。

発砲音と共に、首をもたげていた雄鹿が横たわります。その後ろに初動が遅れた雌鹿。同じように頭を狙い、撃ち込む。

横たわる二頭を確認し、止め刺しに。まず雄鹿を止め刺し、次に雌鹿を……。と近寄ったら、横たわっていた雌鹿が立ち上がり谷へ向かって走りはじめました。

急いで一発装填して、再度頭を狙って撃つ。糸が切れたように脱力し、斜面を転がり落ちるシカ。今度は頭を抜けていました。

こうして3時間ほどで3頭のシカを獲るという、自分でもびっくりな猟果。束の間の喜びを噛みしめたあと、急いで解体作業へ。

残念なのはここの猟場も近くに沢がなく、現地解体しないといけなこと。できればお肉は冷やしたいところですが。

車まで急いで解体道具を取りに戻りましたが、解体を始めた頃には日が傾き始めていて、2頭目をバラし始める頃にはあたりはすでに暗闇に。
時々近くで鳴くシカの声や、イノシシの気配にビクッとしながら解体を終え、下山しました。

背ロース2本と腿4本を担いで、20kgちょいくらいでしょうか。
重量物を背負って歩くのには慣れてますが、暗闇の中だと勝手が違います。
通い慣れた山が、全く知らない山を歩いているようです。

慎重に経路と足元の確認をしながら、車の元へ。キーレスエントリーで点いた車内灯を見て、ようやく戻ってきたという気持ちになれてホッと一息。
充実の一日でした。

上下二連に可能性を感じる

アクセサリ—にどうしても目が行きがちで、拡張性の高くない上下二連を敬遠していましたが、食わず嫌いも良くないなぁと。

思いつきで持ち出した上下二連ですが、自分の猟場にとても合っている気がします。

50m先の寝ているイノシシの頭を狙うというのであれば、MSS-20の方が自信を持って撃てますが、そういう猟場は限られています。

そして今までMSS-20で獲物に逃げられていた場面に強い。

M870でも同じ状況に対応できるでしょうけど、脱砲のしやすさと軽さで2700MCのほうが扱いやすく感じました。

こうなると上下二連でスラッグも使いたいところですが、前述したとおり「2700MC」ではスラッグを撃ちたくありません。というわけで兄弟器のスラッグガン、「ミロク2700D」の導入を決めました。

色々と妄想が捗りますが、今期中に間に合うかどうか……。

楽しみです。