オフシーズンに射撃をやって感じたこと

早いもので、次の猟期まで残り1カ月を切りました。猟期が終わって、何を楽しみに生活すればいいんだ…と絶望した8カ月前。

休みの日にやることもなくなり、ボーッとする毎日。
そこで暇つぶしも兼ねて、今年は猟期外に少しでも射撃の腕をあげようと、自分なりに初めて真面目に射場へ通ってみました。

すると、オフシーズンも猟期を楽しむためのメリハリだと思えるようになりました。そして沢山得たことも。

今回はそのオフシーズンの射撃で学んだことを、恥ずかしい勘違いも含めて書きたいと思います。

 

銃を信用するということ

年初に手に入れたMSS-20。周りから、交換式チョーク銃身のMSS-20は固定チョークに比べ精度があまりよろしくないと言われましたが、それでも当初は満足いく内容だったのです。

ですが、練習を重ねるうちにどうも納得いかない結果が出てきました。この時、僕の頭に浮かんだのが「交換式チョーク銃身の精度」です。

「あまり精度が良くない」この言葉がグルグルと頭を駆け巡りました。MSS-20の精度が良いとはいえ、平筒のスラッグ銃。こんなものだろうとも思いました。

…自分の腕を疑わずに

自衛官だったの時の射撃経験がそう勘違いさせたのもあるんでしょう。200メートルの縮射的を、それなりで撃っても準特級だったので、驕った考えになっていたようです。

本気で撃って、特級が取れなかったんだから推して知るべきなのに、そんなこと一つも考えなかったんです。銃も、使用する弾も違うのに。何と愚かなことか。

勘違いを抱えたまま、チョーク部分を切断しようか本気で悩み始めて、銃砲店に相談までしました。しかし、なかなか踏ん切りがつきません。

切り詰めて、更に精度が悪くなったら…ということが一番心配だったのです。

どうするか決断できないまま、とある動的の練習会に参加させて頂いた時に、あるお酒好きのフォロワーさんから格安でレストを譲っていただきました。

今まで、射撃場の備え付けのレストで撃ったことはありましたが、ちゃんとしたレストでMSS-20を撃つのは初めてです。

RBのターゲットロード。いつも使っている弾です。50m、スコープは7倍で射撃。

 

A4用紙の的ですが、黒点の直径は次の的の10点圏と同じ、5.5cmです。10発中、8発10点圏に命中。飛んでった2発はフライヤーなのか、腕が悪いのかはわかりません。

 

対して、こちらは前回のフィールドとターゲットの撃ち比べの時の的です。こちらは備え付けのレスト使用。点数的にはあんまり違いがありませんが、撃ってる身として、この違いは大きいです。
前者は、狙った10点圏に8割、後者は2割?
僅かな差かもしれませんが、この精度が欲しかったのです。

欲しかったというより、元々あったのですけどね(笑)

この結果で、なにか憑き物が落ちたようにスッキリしました。これ以上の精度の話は、今の僕にはわからないです。

もちろん立射や動的は、こんな精度を気にするような話じゃまだまだありません。腕が足りないのはわかっていますが、使う銃を信用したかった。

固定チョーク銃身より精度が劣るという交換式チョーク銃身ですが、精度の違いはさほど気にする必要はないと、僕は思いました。

早まらなくて良かった。止めて下さった皆さん、ありがとうございます。

銃が信用できると思えば、悪い結果が全て素直に受け止められます。中らないのは、腕が足りないという事実しかないですからね。
射撃の腕を磨こうと、より純粋に思えるようになりました。

そして今回、MSS-20の精度を確かめるきっかけになったのは、6月から使い始めたエアライフルS510での射撃です。

エアライフルの精度がどれだけ高いのかよくわかっていなくて、50メートルで1円玉に纏まったのを見て感動しました。
しかし、件のレストを譲ってくれた酒好きのフォロワーさん曰く、「ワンホール出来るでしょう!」とのこと。

半信半疑でチャレンジしてましたが、なかなか纏まらず、負けず嫌いな僕はワンホールを作るのに躍起になってました。

チャレンジすること数百発、なんとかワンホールもどきが完成。

 

そして気付いたこと。視差と銃の傾きが与える影響です。

50メートル先で数ミリ以内に纏めるのに、これらが少しズレるだけで着弾位置が全然違うという、当たり前のことがなかなか分かりませんでした。

どれだけ適当に撃っていたのかを気付かされて、MSS-20の精度を再度確認する気になりました。

僕は依託射撃が出来てるつもりで、出来ていなかっただけですね。

それで、撃ち比べも兼ねてやったのが上の結果ですから。エアライフルの依託射撃が出来ても、スラッグ射撃の依託射撃の結果はまた違うということでした。

色々な勘違いが交差して、とても遠回りしてしまった気もしますが、辿り着くことが出来てよかった。

 

射撃に取り組んで嬉しかったこと

 

今年、射撃に取り組んで嬉しかったのは、射撃を通じて沢山の人にお会いすることが出来たことです。
上手い人に教えて貰える機会が増えましたし、上手い人の射撃を見て、滾るものを感じました。

狩猟を初めようと思ったものの、何から始めて良いかわからない新人さん。騙されたと思って、練習会や大会に参加してみましょう。きっと何か良い出会いがあるはずです。
3年前の僕にも同じことを言いたい。いや、言われてたのだけども。ちょっと勇気が足らなかった。

猟期が終わった2月15日から18回射撃場へ通い、スラッグ約500発、ペレット約1500発を消費しても技術はなかなか上がりませんが、得た事はとても多いです。失ったお金も多いですが。

今猟期にどれだけ生かせるかわかりませんが、きっと無駄にはならないだろうと思います。
…なりませんように…。