【単独猟】奇跡のヘッドショット※閲覧注意

遅くなりましたが、新年明けましておめでとうございます。

相変わらず仕事と猟の繰り返しの生活を送っています。ブログネタは溜まっていくものの、なかなか更新できません…。
会社でブログの下書きをしつつ、出猟の合間を見て編集をしているのですが、疲れ果てて寝落ちしてしまうこと多々あります。

この辺りのバランスがとても難しいと感じてます。ブログを始めて最初の猟期ですので、暖かい目で見守っていただけたら幸いです。

本年もよろしくお願い致します。


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※閲覧注意【単独猟】奇跡のヘッドショット

2017年12月30日

天候:晴れ
気温:-0.8℃/11℃
最多風向:西北西
平均風速 :2.2㎧
使用銃:MSS-20

年内中に単独猟でシカを獲る!と意気込んで挑んだこの日、珍しく目覚まし1発で起きました。

躍起になるワケではないですが、このままだとモヤモヤしたまま年を越すことになってしまう…。

いつもの獲れたらいいな~で出猟するのではなく、どうしても日の出直後から行きたいポイントがあったので、しっかりと計画を立てて臨みました。

忍び猟1R目

猟場の山には日の出30分前に到着。静かに車の外に出て、ストレッチをしたり装備の準備をして時間を潰します。…コンタクトをするのを忘れましたが、それ以外は準備万端。日の出15分前からポイントに向け前進開始。

あまり聞かない感じのカサカサという音がするなと思ったら、頭上の木の枝をリスが飛び越えて行きました。珍しい光景に早起きしただけあって三文くらいの得はした気分。

しばしリスを眺めて、猟場の入り口に着いた頃にはちょうど日の出時間。銃袋から銃を取り出し、ポイントまで静かに歩きます。

ポイントまで100メートル手前まで来て、そろそろもう少し忍びながら歩くかな、と考えてたら、左の谷からガサガサと逃げる足音。まさかの手前。銃を構えるも、一瞬白いお尻が見えただけでした。

50メートル程下った辺りで立ち止まって警戒鳴きを続けてます。

このままやり過ごして、予定通りポイントまで忍んで行くか…。

それとも走って追いかけてみるか…。

しつこく鳴き続けるシカに、予定変更して後者を選択。一か八かで、谷沿いの斜面を走って下ることにしました。

ダッシュで谷が見渡せる場所まで斜面を駆け下り、鳴き声のする方に銃を構えますが、灌木で鹿の姿が見えません。おまけにガサガサという足音が増えてます。

完全に選択をミスった感。予定通り、ポイントまで歩いてたらこの群れに当たっていたかもしれません。日の出後15分ですっかり意気消沈。それでも付近のヌタ場を見て回り、まだ進んだことの無い尾根を歩いたりとプラプラしてたらやる気復活。時間は9時を少し回ったところ。

場所を変え、いつもの鹿場へと向かうことにしました。

忍び猟2R目

車を走らせること10分。鹿場に到着。鹿場を見渡せる高台から双眼鏡でシカの姿を探しますが、やっぱりそう簡単には見つかりません。

いつもと同じ様に、待ち伏せポイントまで尾根を歩きます。音を立てないように、ゆっくりと。待ち伏せポイント付近の谷まで近づいた時、ガサガサと下って行く足音が聞こえましたが、銃を構える気にもならない距離感。当然姿も見えません。ここまで歩いて2時間。

もうどうでも良くなって尾根で横になって不貞寝。1時間程ゴロゴロして、最後に山間を流れる小川を歩いて、それでダメなら帰ろうと一旦猟場の入り口まで戻りました。

そこから小川に向かう坂道を下っていると、前方から人が歩いてきました。僕の格好を見て一瞬ギョッとするも、すかさず笑顔で「こんにちは、猟師さんですか?」と尋ねられました。

話を聞くと、神奈川の方らしく、奥さんの実家がこの辺りにあるそうで、千葉でも登録しようかと猟場の下見に来られたみたいです。この辺りの地形や獲物について情報提供。来期はここの猟場で会うことがあるかもしれませんね。再び坂道を下ります。

そしてついに…!

そういえばこの辺りで猟期始めに鳴かれたなと思いながら歩いていると、何かが灌木の中を走る足音。間違いなくシカと確信。

すぐに坂道を全力ダッシュで駆け下りる。場所は少し上ですが、この記事とほぼ同じシチュエーション。ということであれば、逃走経路も同じはず。

尾根の裾が見える灌木の切れ間まで駆け下りて、シカの姿を探すと予想通り尾根の裾に現れました。先頭を走るシカの鼻先辺りに照準を合わせ、引き金を引く。反動で一瞬シカの姿を見失うも、3頭の白いお尻が見える。更に下までダッシュしますが、見失いました。

撃った場所からの視点。赤丸の場所をシカが走り抜けて行った。

「また外したか…。」

苦手な立射、しかも走る獲物。当たった自信はほとんどないのですが、少し違和感がありました。

撃ったらその場所の確認は必ずするのがモットーです。灌木の中を潜り、シカの通った裾へ。

逃げたばかりのシカの足跡を探し、何か痕跡はないか周囲を探しますが、血の一滴も落ちてない。5分ばかしウロウロと探したのですが、何もない。辺りにシカの匂いがほのかにします。ガックリと肩を落とした時に、目に飛び込んで来たモノにビックリして足を滑らせてしまいました。

木にシカが引っかかってる…?

駆け寄ってみると、雌鹿が木と斜面の間に挟まってます。最初から目の前に倒れてたのに全然気付きませんでした。

本当に自分が獲ったモノなのか疑いが晴れず、被弾箇所を確認すると頭から鮮血が。そこでようやく自分が獲ったとわかって思わずガッツポーズ。

できれば丸ごと持って帰りたいところでしたが、1人で車まで引きずり出すわけにもいかず現地解体。ハツとレバー、背ロースと脚を2本をいただいて、残りは埋設。

ミステリーランチのメットカーフが初めて本領発揮しました。45リットルのゴミ袋1枚に肉を全て詰め込んでメットカーフで挟み込みましたが、ゴミ袋が破れることもなく搬送でき、血で汚れることもありませんでした。

獲れるまで、本当長かった。単独猟でシカを狙うこと累計12回、千葉県で初のシカ。

43メートル、しかも自分が最も苦手な射撃姿勢で、走るシカにヘッドショット。でもこれは完全にまぐれです。

少なくとも今期分の運は全て使い果した気がします(笑)。

とはいえ、猟期前のオフシーズンに動的射撃の練習会に参加してなかったら起きなかった奇跡だと思ってます。練習会を開いて下さったフォロワーさんに大感謝です。

お誘いいただきありがとうございました。

猟期の半分を費やしましたが、これで今期の主目標は達成できました。

猟期も折り返し地点を過ぎましたが、引き続き全力で楽しもうと思います。